「挫折するかも知れない度」を下げろ

ナマケモノが成功するための究極の方法 数回にわたり「決心」「目標を紙に書く」「計画の大切さ」などをお伝えしてきたので、多くの方がやる気に燃え、これからこの本物の英語を身につける正しい英語学習方法を実践したくてうず うずしているのではないでしょうか？ 「えっ？そんなに燃えてない人もいるかもしれないですって？」 今回の内容は、それだけ燃えている皆さんの気持ちに、もしかしたら水をさしてしまうかもしれないというリスクを負っても、ぜひ、知っておいていただきたい大切なことをお伝えします。 それは「英語学習に燃えているときの落とし穴について」です。 英語学習を実際に始める前に、多くの人は挫折につながる大きな勘違いをしてしまいます。その勘違いとは、英語の学習を始める時に「自分は英語力をつけたい」という思い（やる気）があるということと、「続く」ということがイコールであると考えてしまうことです。 しかし、「本物の英語力をつける」ということは、少なくとも現状「英語力がない状態」を変えるということですから、それなりにエネルギーを要します。そのため、何の工夫もせず、知恵を出さなかったら、英語学習そのものを「心から手放しで喜んでできるものではない」ということを認識するべきなのです。 英語学習者の中には、英語を聞いているのが楽しくて、英語を聞いていないと落ち着かない、なんていう素敵な方もいらっしゃいますが、ある程度の英語力をつけた場合を除き、ほとんどの場合、聞いても分からない、読んでも分からない英語に触れていることを、そんなに手放しで楽しめないないのです。（私も英語できない歴が長かったので、その辛さはよ〜く分かります。） つまり、英語力のないうちはなかなか「英語を楽しめない」のです。 この事実を無視して、「英語をやらなくちゃ」というあせり、もしくは気合につられて、事前に成功までの道筋をたてず、すぐに目の前の学習・教材を始めてしまい、「辛く苦しい英語の勉強」を無理やりがんばってしようとするので、たいてい挫折することになるのです。 つまり、多くの学習者が、将来において挫折をしないような対策を立てていないのです。 こういう言葉があります。 「愚者は自分もできると思う。賢者はバカでもできることをやる。」 つまり、やる気に燃えているときは、自分は挫折をせずにやり遂げられると思う（もしくは考えない）ので、英語の勉強を計画も立てずに始めてしまうのです。そうすると、途中で挫折する可能性が非常に高くなります。私を含め皆さん人間な分けですから、長期学習の間に当然アップ・ダウンがあります。 ですから、自分の弱さを予め計算し、やる気がなくなったとしても挫折しない計画を立てれば、絶対にうまくいくのです。それは言い換えると、 「ナマケモノでも挫折しないような計画を作れば、誰も挫折しない。」 ということです。 私も以前は、英語ではないのですが、ダイエットをしたときに、計画も立てず、思い立ったが吉日とばかりに、初日から、今まで運動をほとんどしてこなかったのに、がんばって全力で30分走り、いきなり食べる量を減らしてしまったことがありました。 そのため、何度も挫折をし、辛くて、辛くて、1週間持てば良い方でした。大抵は、「雨が降った」「今日は忙しかった」などの言い訳をつけて、いつのまにかやらなくなってしまったのです。 ですから、それほどやる気と努力がなかったとしても、最後まで続く計画をあらかじめ作り、電車がレールの上をスムーズに走っていくように道を引いてあげることができれば、少なくとも「がんばって英語力をつけよう」と思っているあなたは、１００％確実にそのプランを遂行していくことができるはずです。 最初から、人間本来持っている「怠け癖」「怠惰」というものを計算に入れて計画を立てましょう、ということです。 では、どんな怠け者でも成功してしまう計画というものは、具体的にどのようなものでしょうか？ 　　　　　挫折しないためのリワードシステムとは？ それは、簡単で、楽しい計画のことです。簡単で、楽しければ（痛みが少なく、喜びが多い場合）誰でも成功します。多くの人は、辛く、難しいことをしようとするから、抵抗が生まれ、知ら ず知らずのうちに、挫折の道へと進んでしまうのです。 ついさっき、英語力がないときは、英語学習は辛いといったばかりなのに、どうして「簡単で、楽しい」などということがいえるのかとお思いかもしれません。 確かに多くの場合、英語の学習は辛く、難しいところに位置づけられます。そこで、絶対に挫折しない計画を立てる場合、その辛く、難しいことを、楽しく、簡単なことにしていくことを考えるのですが、その時に大切なことは、いきなり楽しく、簡単にするのではなく、２ステップ、つまり、一旦毎日の英語の学習を簡単なものにしてから、楽しいものにすることを考えるのです。 　　楽しい┏━━━━━━┳━━━━━━┓ 　　　　　┃　　　　　　┃ステップ２　┃ 　　　　　┃　　　　　　┃　　↑　　　┃ 　　　　　┃　　　　　　┃　　│　　　┃ 　　　　　┣━━━━━━╋━━━━━━┫　　　　　 　　　　　┃　　　　　　┃　　│　　　┃ 　　　　　┃最初　───┃─→　　　　┃ 　　　　　┃　　　　　　┃ステップ１　┃ 　　　辛い┗━━━━━━┻━━━━━━┛ 　　　　　難しい　　　　　　　　　　簡単 まず、英語の学習を難しいものではなく簡単にします。例としては、「５分だけ子供の英英辞書で練習」とか、「テープを15分だけ聞く」という具合です。疲れていてもできる、やる気がなくても、それくらいはいけるのではないか、という部分からはじめるのです。 ダイエットでも、いきなり1時間走って、1食減らして2食に減らしては挫折していても、5分散歩、夕食だけ腹8分目などというように、楽にできるようにしたらいいのです。 次に、それを楽しいものに変えていきます。例えば、それができたら自分にご褒美（Reward：リワード）を上げるといった、ご褒美制度などが効果があると思います。計画通りに実行できたときに、自分にご褒美を上げるのです。 例えば、好きなテレビを観ることでもいいですし、おいしいアイスを食べるといったことでもご褒美はかまいません。達成した自分に対して、何か自分の喜ぶ、楽しいことをするのです。そうすると、頭の中で、次の図式が出来上がります。 「英語の練習をする→ご褒美→楽しい」 次第にこれが、 「英語の練習→楽しい」 に変わってくるのです。このように脳をパブロフの犬のような状態にしていきます。 ＜参考図書：「非常識な成功法則」神田昌典著＜http://tinyurl.com/c7bw＞ また、英語以外でも、何かをするときに楽しくないことってたくさんありますよね。例えば、マラソンランナーの練習。走ることは苦しいし、素人から見たら大変で「何でやるの？」ということですよね。 でも高橋尚子選手は「走ることは楽しい」というわけです。そのように肉体的、精神的にきついことでも楽しさを見るけることは可能です。しかし、そのためにはやっていることだけに目 を向けていては難しいでしょう。もっと大きな目で見る必要があります。 英語の学習自体は、単調で、時として「つまらない」ものです。ですが、その先にあるもの、つまり英語を使ってコミュニケーションしている「かっこいい自分」「映画を字幕なしで聞き、時差がなく笑える（字幕が出てから遅れて笑うのではなく）」といったような将来の自分の姿などをニヤニヤ想像しながら、それに向けて英語の練習をしていくのです。 それと、英語だけを見ていると辛いですが、英語の中身を楽しいもの自分の興味のあるものにしていくと辛さも軽減され、楽しくなります。私は、ＮＢＡやＭＬＢなどアメリカのスポーツが好きなのですが、それらのテレビを見るだけで、英語を忘れて楽しめます。 何度も例えていますが、英語学習は山登りととても似ています。目の前の一歩はゴツゴツしていて見渡しても見晴らしは良くありませんが、ある地点までがんばって登ると、少し良い景色を楽しめます。また、山頂に上った自分を想像して、今の一歩を楽しん でいくこともできるのではないでしょうか？ 大切なのは、自分自身で、最短距離で英語力をつけるための、世界一簡単な方法を作り出すことです。人間楽しいことなら続きます。続けようと思わなくても続けられるようにするのがスーパー・プランニングのポイントです ほとんどの人が「私は英語学習を長期間継続するやる気がある」という間違った前提で英語学習をスタートさせています。もちろん、最初はみんなやる気があり、何らかしらの教材を買ったり、英語学校に行くのですが、そのために、「やる気がなければ続かない」方法をとってしまうのです。 そうではなく、やる気がなくても続く方法を最初から考えておけば、自分に無理やりやる気を出させる必要はなくなります。また、仮に途中でやる気が無くなってしまっても、後はレールの上を電車が走って目的地につくように英語力をつけることができるのです。 本屋さんや、インターネットで「これさえ聞けば英語がペラペラ」（それだけで本当にペラペラになった人の話を聞いた事がないのは私だけでしょうか？）と聞き、その場で買ってみても、計画性がなくては続きません。それでは意味がないのです。まずは、挫折しない計画を立てましょう。 そして、計画に従って少しずつ続けていくことが、自分に対する「小さな成功の積み重ね」となり、「自分はできる」という自信になってくるのです。 そうすると、途中でやめることが、無性にムダなこと（今までの積み重ねを壊すこと）に思えてくるので、途中でやめようということすら考えなくなるのです。そうしたら、後は本物の英語力がつくまで、それを続けていくだけです。 スペースシャトルの発射台をご覧になったことがありますか？ ものすごい白煙を吹き上げて、ゆっくりと機体が上がっていきます。あの打ち上げの際、重い機体を持ち上げるところで、ほとんどの燃料を使ってしまうそうです。後は、その最初の推力が後押しして、それほど莫大なエネルギーを生み出さなくても、大気圏外まで行ってしまいます。そして、大気圏外まで出てしまうと、後は惰性で進むのです。 英語学習も全く同じなのです。最初の第１歩が一番重く、莫大なエネルギーを必要とします。しかし、やる気があるときにスタートを切ったら、後はやる気がそれほどなくても必ず続き、最終的に、英語学習が習慣になってしまったら、お風呂に入る、歯を磨いたりするのと同様に、がんばらなくても惰性で続けられる計画を最初から立ててしまいましょう。 計画を立てるときの重要な法則、お分かりになりましたでしょうか？ 　英語学習の黄金率（ゴールデンルール）７を読んでみる　 　　　　　　　→　こちらをクリック