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【TOEICは絶対勉強するな!】
〜TOEICの勉強しなかったら955点取れた!〜
Vol.042
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こんにちは、パーソナル・イングリッシュ・コンサルタントの齋藤です。
今日も元気に、TOEICの勉強をせずに飛躍的にスコアをあげていきましょう。
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【本物の英語力への道】
〜英語学習の王道を極めろ!〜
アウトプット編
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☆「英作」の問題点
前回、学校で学んできた英語では話せるようにならないのは、「英作」に原因がある、ということをお伝えしました。
私たちが学校英語の頭のままで、英語を「話す」「書く」といったときには、頭の中で言いたい日本語を考えてから、その日本語の文章を、持っている英文法の知識、単語力を駆使して英語の文章にし、それを頭に浮かべて読む事が「英語を話すこと」であるわけです。
このような「英作プロセス」で会話をする結果起こる様々な問題を見ていきましょう。
問題点1:日本語力と英語力の差が生み出す「間(ギャップ)」
私たちが子供のころから身につけてきた母国語は、大変な時間と練習をつんできています。
どのくらい日本語に時間をかけていると思われますか?
1日起きている時間14時間、1年365日、それを年齢分積み重ねてきているわけですから、30歳の人で計算すると、約15万時間くらい日本語を使ってきていることになります。
それだけの時間、日本語だけで生活してきたので、当然、日本語で思考するレベルが高く、語彙力、知識などもものすごく豊富なのです。ですから、普段あまり意識せず、日本語で考えることができ、言いたいことはほとんど日本語で言い表すことができる。
つまり、日本語は「ぺらぺら状態」なのです。
では、英語はどうでしょうか?
母国語である日本語ほど時間もかけていませんし、練習もしてきていなません。(しかも、練習方法も間違えている・・・)。そのような状態の英語力と、「ペラペラ状態」の日本語の能力と比べると、それはもう、天と地ほども離れているのです。
突然ですが、皆さんの英語の年齢、「英会話年齢」は何歳くらいかご存知でしょうか?
日本語の言語年齢はそれぞれの精神年齢とほぼ同じ、つまり、小学生は小学生レベルのことが話せますし、大人は社会人が話すレベルで話ができる(社会経験で変わってはきますが、それなりの会話力は皆持っていますよね)。ですが、それと比べて英語の「英会話年齢」は何歳くらいでしょうか?
分かりやすく言い換えると、いったい私たちは、英語圏の人の、何歳くらいの英会話力を持っているのか、ということです。
それぞれの年齢に応じて、話すスピード、内容、量、語彙力が変わってきますが、全てを総合的に見て、会話力を年齢で表すと、多分、ほとんどの方が、幼稚園児以下の会話力しかないのではないでしょうか。
これは、日本人の幼稚園児を想像してみると分かります。幼稚園児は、私たち大人が「うるさい!」と言いたくなるくらいノンストップで矢継ぎ早に話します。また、自分の言いたい事をお母さんに伝え、コミュニケーションし、早口でケンカもするでしょう。
私たちは、英語でそれができるでしょうか?
まず、幼稚園児のスピードで英語を詰まらずに話すことは無理でしょうし、自分の言いたい事を苦も無く伝え、相手の話を聞き、時には英語でケンカをする、なんていうレベルには到達していないのです。
そう考えると、英語を学校で6年間やってきた結果が、「幼稚園児以下の英会話力」となってしまうのです(厳しい現実ですね(^^;))。
「ぺらぺらの日本語」で考えた大人の内容の文章を、「幼稚園児以下の英語会話力」で会話をしようとするわけですから、当然無理があるわけです。思考レベルと、言語レベルの差が開きすぎているので、会話のときに「間」ができてしまうのです。
では、そのギャップがどのくらいあるのか、テストしてみましょう。次の単語を英語にしてみてください。
━━━単語テスト━━━
「指」は英語で何て言いますか?
これは、「finger」と出てくる方は多いでしょう。
では、「それぞれの指の名前」は英語で何ていうでしょう?「親指」「人差し指」「中指」「薬指」「小指」を英語で言ってみてください。
「手」ついでに、「手のひら」「手の甲」は英語で何でしょう?
「耳」は英語で「ears」では、「耳たぶ」は英語で何でしょう?
「鼻」は英語で「nose」では、「鼻の穴」は英語で何でしょう?(ちなみに「nose hole」ではありません。(^^;))
顔ついでに、「眉毛」「まつげ」「ほっぺ」は?
このように顔一つ、体一つとっても満足に英語が出てきません。身の回りのものもそうです。
毎日見ている「蛍光灯」は?
台所にある、「お玉」「しゃもじ」「ざる」は?
玄関にある「靴べら」は?
単語のレベルで見てみても、英語にならないものばかりですね。これでは、会話になるわけがありません。では次に、文章のレベルでテストして見ましょう。
次の日本語を英語に英作してみてください。(ついでに、英語に英作できるまでの時間も計ってみてください。)
━━━文章テスト━━━
例1)「雲行きが怪しくなってきたので、雨が降りそうだ。」
例2)「昨日、ドアに指を挟んでしまって人差し指に血豆ができちゃった。」
さあ、何分くらいで英語に訳せましたか?(1分以内にできたらたいしたものです。)
例1を英語にしようと思った場合、「雲=clouds」はすぐ出るにしても、「怪しくなってきた」はどのような表現になるのでしょう?
また、雨が降っているのであれば、「It's raining.」で良いにしても、「降りそう」なのであって、まだ降っていないわけです。この「そう」をどう訳したらいいのか困りますね。
例2)を英語にしようと思った場合、まず、「昨日=Yesterday」はすぐ浮かぶにしても、次の「ドアに指を挟む」という英語を覚えた事がなければ、そこで詰まりますね。また、「人差し指は?」「血豆は?」と、知らない単語が出てきた時点で、頭の中の辞書を検索するため、言葉に詰まってしまうのです。
大抵の英会話学校などでは、ネイティブ講師を囲んで会話を練習していくタイプだと思います。そのレッスンの中で、講師が生徒に質問をすると、生徒は、うなり声が出てしまうのです。
「エーっと」「あーっと」(私の高校2年生の時と一緒ですね(^^;))
このうなり声には、本人はあまり気がつかない(必死で文章を頭の中で組み立てているため)のですが、日本人が英語を話すときに非常に多いのです。ですが、うなり声が出てしまうのはある意味当たり前です。日本語の力と、英語の力が余りに違うのですから。
そしてこの、「言葉に詰まってしまう」という問題は、英語力が日本語力と並ぶまで続きます。
───┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
↑ ┃ ┃
│ ┃ 日 ┃
ギャップ⇒│ ┃ ┃
│ ┃ 本 ┃
│ ┃ ┃
↓ ┃ 語 ┃
┏━━━━━┓───┃───────────────┃
┃ ┃ ┃ の ┃
┃身につけた┃ ┃ ┃
┃ 英語力 ┃ ┃ 力 ┃
┃ ┃ ┃ ┃
┗━━━━━┛ ┗━━━━━━━━━━━━━━━┛
上記の図のギャップの部分の日本語に出くわしたら、その単語なり、表現なりが英語にならないので、「詰まって」しまいます。
この詰まってしまう、冷や汗英語は一生続きます。
なぜかというと、英語が母国語の日本語のレベルに並ぶことは、日本で生活している以上、ほとんど不可能に近いことだからです。必ず母国語の語彙、表現力のほうが上回ります(しかも、英語に無い表現も多いですから)。
ですから、日本語を英語に「英作」して話している以上、この冷や汗英語は一生続いてしまうことでしょう。
頭の中で日本語でいいたいことを考えてから、英語に直して話している人は、1日も早くそれをやめなければ、英会話力は上達しません。
おしまい
次回予告:学校英語の「英作文」が引き起こす様々な問題点をさらにバッサリ切っていきます。
文中の問題の答え:
親指=thumb
人差し指=index finger
中指=middle finger
薬指=ring finger
小指=little finger, pinky
手のひら=palm (of the hand)
手の甲=(back of the hand)
耳たぶ=earlobe
鼻の穴=nostril
眉毛=eyebrow
まつげ=eyelash(es)
ほっぺ=cheek(s)
蛍光灯=fluorecent light
お玉=ladle
しゃもじ=rice scoop
ざる=strainer
靴べら=shoehorn
例1)「雲行きが怪しくなってきたので、雨が降りそうだ。」
「The sky is getting dark, and it looks like it is going to rain.」
例2)「昨日、ドアに指を挟んでしまって人差し指に血豆ができちゃった。」
「Yesterday, I slammed the door on my fingers and got a blood blister on
my left index finger. 」
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